美容師の道具
美容所の開設手続きを開業日から逆算する:届出・検査・確認済証までの流れ
美容所の開設は「届出→検査→確認」の順で、確認を受けるまで施設を使用できません。美容師法・施行規則と、札幌市・東京都・大阪市など複数自治体の公開情報をもとに、開業日から逆算した手続きの順番と期限、構造設備の基準、必要書類、検査までに揃える設備を整理します。
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この記事の根拠
この記事は公開情報16件をもとに作成しています(最終確認日 2026-09-25)。
出典一覧を見る
- 美容師法(昭和32年6月3日 法律第163号)|厚生労働省 法令等データベース (確認日:2026年9月25日)
- 美容師法施行規則(平成10年厚生省令第7号)|厚生労働省 法令等データベース (確認日:2026年9月17日)
- 美容師法施行令(昭和32年政令第277号)|厚生労働省 法令等データベース (確認日:2026年9月17日)
- 「理容所及び美容所における衛生管理要領」等の一部改正について(令和6年6月26日 健生発0626第6号。別紙1は新旧対照表、改正後全文を収録)|厚生労働省 (確認日:2026年9月17日)
- 理・美容所-開設手続きの流れ|札幌市 (確認日:2026年9月17日)
- 美容所の開設に関する基準等について|東京都保健医療局 (確認日:2026年9月17日)
- 東京都美容師法施行条例|東京都例規集 (確認日:2026年9月17日)
- 理容所・美容所のてびき|渋谷区保健所 生活衛生課 (確認日:2026年9月17日)
- 理容所・美容所の手続きについて|港区 (確認日:2026年9月17日)
- 理容所・美容所の手続き|千代田区 (確認日:2026年9月17日)
- 理容所・美容所|大阪市 (確認日:2026年9月17日)
- 大阪府美容師法施行条例|大阪府例規集 (確認日:2026年9月17日)
- 理容所・美容所の手続きと衛生管理|静岡市 (確認日:2026年9月17日)
- 美容所の届出等の手続きについて|船橋市 (確認日:2026年9月17日)
- 出張理容・出張美容について|神奈川県 (確認日:2026年9月17日)
- 理容師・美容師従業者の届出|東京都多摩小平保健所 (確認日:2026年9月25日)
美容所の開設手続きを開業日から逆算する:届出・検査・確認済証までの流れ
開業予定日が決まると、物件・内装・資金・集客が同時に走り出します。その中で、順番を間違えると日程そのものが動いてしまうのが保健所の手続きです。
理由は条文にあります。美容師法第12条は「美容所の開設者は、その美容所の構造設備について都道府県知事の検査を受け、その構造設備が第十三条の措置を講ずるに適する旨の確認を受けた後でなければ、当該美容所を使用してはならない」と定めています(出典: 厚生労働省 法令等データベース「美容師法」 https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=79081000&dataType=0&pageNo=1 )。確認を受けるまで施設は使えない、という順序が法律で決まっているということです。
だから「内装が固まってから保健所に相談する」という進め方には、基準に合わない箇所が見つかったときに手直しの時間が残らないという弱さがあります。実際、複数の自治体が工事前・設計段階での事前相談を案内しています。この記事は、美容師法・施行規則と、都道府県・保健所設置市・特別区が公開している手続きの案内を突き合わせ、開業日から逆算した順番に並べ直したものです。筆者は開業実務の当事者ではなく、公開されている一次情報を整理した第三者です。期間や数値は自治体で異なるため、最終的な確認先は開業予定地を管轄する保健所になります。
1. 法令上の枠組み
美容所の開設について、美容師法が定めているのは大きく3つです。
(1)開設前の届出(第11条)
美容所を開設しようとする者は、厚生労働省令の定めるところにより、美容所の位置、構造設備、管理美容師その他の従業者の氏名その他必要な事項を、あらかじめ都道府県知事に届け出なければならないとされています。届け出る中身は美容師法施行規則第19条第1項が定めており、美容所の名称・所在地、開設者の氏名・住所、管理美容師の氏名・住所(管理美容師を置く美容所の場合)、構造および設備の概要、美容師の氏名・登録番号ならびにその他の従業者の氏名、美容師について結核・皮膚疾患その他厚生労働大臣の指定する伝染性疾病がある場合はその旨、開設予定年月日などが挙げられています。同条第2項では、この疾病の有無に関する医師の診断書を添付することとされています(出典: 厚生労働省 法令等データベース「美容師法施行規則」 https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=79998107&dataType=0&pageNo=1 )。記載事項に「開設予定年月日」があること自体が、これが開設前の手続きであることを示しています。
(2)確認を受けるまで使用できない(第12条)
冒頭に引いたとおりです。届出をした時点ではまだ使えず、検査を受けて確認を得てから使用開始という順序になります。
(3)美容所について講ずべき措置(第13条)
第13条は、開設者が講ずべき措置として、一 常に清潔に保つこと、二 消毒設備を設けること、三 採光、照明及び換気を充分にすること、四 その他都道府県が条例で定める衛生上必要な措置、を挙げています。
重要なのは第4号です。法律本体は「消毒設備を設ける」「採光、照明及び換気を充分に」までしか書いておらず、面積などの数値は都道府県(および保健所を設置する市・特別区)の条例に委ねられています。基準を調べると自治体ごとに数字が違うのは、この構造によるものです。
このほか、美容師である従業者の数が常時2人以上の美容所には管理美容師を置くこととされています(第12条の3、後述)。届出義務違反や検査の拒否等については、第18条が30万円以下の罰金を定めています。
2. 開業日からの逆算
自治体の案内のうち、日数が明記されているものだけを並べます。書かれていない自治体も多いため、以下は公開情報で確認できた範囲です。
| 自治体 | 事前相談 | 開設届の提出 | 検査 | 確認・営業開始 |
|---|---|---|---|---|
| 札幌市 | 工事前(計画図面を持参) | 営業開始の2〜3週間前 | 営業開始の2〜3日前 | 基準適合後に確認証を交付 |
| 渋谷区 | 開設の3週間前まで | 開設の2週間前まで | 施設完成後に検査(開設の1週間前まで) | 保健所長の確認を受けると開設できる(確認書を交付) |
| 静岡市 | 建築・改装を始める前 | 開店予定日の2週間前まで | 記載なし | 記載なし |
| 港区 | 設計段階 | 実地検査希望日の1週間ほど前まで | 施設責任者立会いで実施 | 検査後1週間程度で確認済書を発行 |
| 船橋市 | 事前相談あり | 施設検査予定日の1週間くらい前/営業開始の1週間前まで | 毎週火曜・金曜(祝日、年末年始等を除く) | 適合の確認後に使用可能 |
出典: 札幌市 https://www.city.sapporo.jp/hokenjo/f3seikatu/eigyo/kakunin3/ribi/todokede/kaisetsu.html /渋谷区保健所「理容所・美容所のてびき」 https://files.city.shibuya.tokyo.jp/assets/12995aba8b194961be709ba879857f70/81bb9ba2cfbe4106bf8f548dcb459709/riyo_biyo_tebiki.pdf /静岡市 https://www.city.shizuoka.lg.jp/s3689/s003235.html /港区 https://www.city.minato.tokyo.jp/kankyoueiseishidou/kuse/egyokyoka/tetsuzuki/biyo.html /船橋市 https://www.city.funabashi.lg.jp/jigyou/iji_yakuji_eisei/004/p000000.html
読み取れるのは3点です。
事前相談が着工前である点は共通しています。 札幌市は「工事前」、静岡市は「建築・改装を始める前」、港区は「設計段階」と表現は違いますが、内装工事に入る前に図面を持って相談するという順序は一致しています。
届出のタイミングには幅があります。 営業開始の2〜3週間前(札幌市)、開設の2週間前まで(渋谷区・静岡市)、検査希望日の1週間ほど前まで(港区・船橋市)と、基準の取り方自体が違います。開業日を基準に書いている自治体と、検査日を基準に書いている自治体がある点にも注意が要ります。
検査から使用開始までのラグも違います。 札幌市は確認検査を営業開始の2〜3日前に置く運用を案内しているのに対し、港区は検査後1週間程度で確認済書を発行するとしています。
逆算の並びは、①開業日、②確認(確認済証の交付)、③検査日、④施設の完成、⑤開設届の提出、⑥事前相談、の順に日付を置いていく形になります。起点は営業開始日ではなく②です。③は検査日が曜日で固定されている自治体があり(船橋市は火曜・金曜)、開業日が週の前半だと検査を前週に取らざるを得ないことがあります。⑤は届出時に検査日時を決める運用の自治体もあります(札幌市)。
なお日数が明記されていない自治体も多く、その場合は問い合わせるほかありません。千代田区の案内には開設届の提出期限を日数で示す記載はなく、開設届の提出の際に必要書類の確認や検査日程の調整などを行うとされていました(出典: 千代田区 https://www.city.chiyoda.lg.jp/koho/kurashi/kankyoese/egyo/riyojo.html )。
3. 構造設備の基準は条例で決まる
前述のとおり数値は条例に委ねられています。条例そのものを確認できた2つの例を挙げます。
東京都(東京都美容師法施行条例 第3条ほか)
- 美容の業務を行う一作業室の床面積は13平方メートル以上であること
- 一作業室に置くことができる美容いすの数は、床面積が13平方メートルの場合は6台まで。6台を超えて置く場合は、13平方メートルに美容いす1台を増すごとに3平方メートルを加えた面積以上とすること
- 消毒済み物品容器および未消毒物品容器を備えること
都保健医療局の案内では、あわせて作業面の照度100ルクス以上、室内の炭酸ガス濃度0.5パーセント以下、洗場は流水装置、床および腰板は不浸透性材料、ふた付きの汚物箱・毛髪箱、十分な数の器具および客用布片が挙げられています(出典: 東京都美容師法施行条例 https://www.reiki.metro.tokyo.lg.jp/reiki/reiki_honbun/g101RG00000883.html /東京都保健医療局 https://www.hokeniryo.metro.tokyo.lg.jp/kankyo/eisei/biyousho/biyou_kijyun )。都の案内は特別区・八王子市・町田市を除く都内を対象としたものです。
大阪府(大阪府美容師法施行条例 第7条)
- 「美容所の作業場及び待合所の面積の合計は、十三平方メートル以上とすること。ただし、結髪、化粧等の業のみを行う美容所については、この限りでない。」
- 美容所と住居等の区分、作業場と待合所の区分
- 皮膚に接する器具の消毒済みのものと未消毒のものとを分けて収納する設備を設けること
- 外傷の応急手当に必要な薬品およびガーゼ等の衛生材料を常備すること
(出典: 大阪府美容師法施行条例 https://www.pref.osaka.lg.jp/houbun/reiki/reiki_honbun/k201RG00000552.html )
同じ「13平方メートル」でも、東京都は一作業室の床面積、大阪府は作業場と待合所の合計面積です。数字だけを覚えて別の自治体に持ち込むと、物件の当てはめ方を誤ります。
条例とは別に、厚生労働省の「理容所及び美容所における衛生管理要領」があります。ここでは作業面の照度300ルクス以上、温度17〜28度・相対湿度40〜70パーセントが「望ましい」とされ、これとは書き分ける形で、室内の炭酸ガス濃度5,000ppm以下であること、作業場に適当な広さの器具等を消毒する場所を設けること(消毒室を設けることが望ましい)、洗場は流水装置とし給湯設備を設けること、が示されています(出典: 厚生労働省 https://www.mhlw.go.jp/content/11130500/001403691.pdf )。要領は厚生労働省の通知で示された指針であり、美容師法第13条第4号にもとづいて定められた条例の基準とは性質が異なります。そのうえで要領の中でも「望ましい」と「〜こと」は強さが違うため、二段構えで読むことになります。
4. 届出に必要な書類
複数の自治体の案内に共通して出てくるのは次の書類です。
- 美容所開設届
- 構造および設備の概要
- 施設の平面図(内法で寸法を記入するよう求める自治体があります)
- 従業者名簿
- 美容師免許証(原本の提示。コピー不可と明記する自治体があります)
- 管理美容師講習会修了証(該当する場合。原本の提示)
- 医師の診断書(結核および伝染性皮膚疾患についての記載があるもの)
- 法人の場合は登記事項証明書
- 開設(検査)手数料
自治体差がはっきり出るのが診断書の有効期間です。
| 自治体 | 診断書の有効期間 |
|---|---|
| 大阪市 | 1か月以内 |
| 千代田区・港区・渋谷区・静岡市 | 3か月以内 |
| 札幌市 | 6か月以内 |
(出典: 各自治体の前掲ページ、および大阪市 https://www.city.osaka.lg.jp/kenko/page/0000006217.html )
診断書は取得から提出までに期限があるため、逆算の対象になります。1か月以内としている自治体で早く受診すると、取り直しになる可能性があります。登記事項証明書も、大阪市は3か月以内、港区・渋谷区は6か月以内と幅がありました。
手数料も自治体で異なります。
| 自治体 | 開設(検査)手数料 |
|---|---|
| 渋谷区 | 24,000円(現金) |
| 札幌市 | 18,000円 |
| 静岡市 | 17,400円 |
| 船橋市 | 17,000円 |
| 港区・千代田区・大阪市 | 各16,000円 |
(出典: 各自治体の前掲ページ)
確認できた7例だけでも、同じ手続きで16,000円から24,000円まで8,000円の開きがあります。挙げていない自治体がこの幅の外に出る可能性もあります。現金での納付を案内している自治体もあります(渋谷区・千代田区・港区・静岡市・船橋市)。このほか、施設付近の見取図を求める自治体(渋谷区・静岡市)、外国籍の開設者に住民票の写しを求める自治体(大阪市・静岡市・渋谷区)があります。金額と様式は管轄保健所の案内で確認してください。
5. 道具の準備とスケジュールの関係
ここで道具の話がスケジュールに接続します。
札幌市は確認検査について「図面どおりの構造かどうか、消毒設備はそろっているかどうかなどについて確認検査をします」と案内しています(前掲)。検査の時点で、条例が備えることとしている設備・物品は現物として存在している必要がある、ということです。
条例と自治体の案内から、検査までに揃っている必要があるものとして確認できたのは次の項目です。
- 消毒設備(美容師法第13条第2号)
- 消毒済み物品容器および未消毒物品容器(東京都)/皮膚に接する器具の消毒済みと未消毒とを分けて収納する設備(大阪府)
- ふた付きの汚物箱・毛髪箱(東京都)
- 十分な数の器具および客用布片(東京都)
- 外傷の応急手当に必要な薬品およびガーゼ等の衛生材料(大阪府)
- 流水装置の洗場(東京都。厚生労働省の要領では給湯設備も)
注目したいのは「十分な数の器具および客用布片」です。器具の消毒方法には浸漬系の方法があり、逆性石けん液0.1〜0.2パーセントに10分間以上といった条件が示されています。消毒に回している間も施術を止めないためには、コームなど回転させる器具の本数がそれ自体で要件に関わります。消毒方法の区分と条件は「理美容器具の消毒と衛生管理の基本」で整理しています。
一方、2丁目以降のカットシザーやバリカンといった個人の技術道具については、今回確認した自治体の公開情報の中に検査項目として挙げられている記載は見当たりませんでした。つまり検査までに揃える必要があるのは施設側の衛生設備と、客一人ごとの交換・消毒を回せるだけの器具・布片であり、個人の技術道具をいつ揃えるかは営業計画側の判断になります。ただし何が検査対象になるかの判断は保健所によるため、道具リストは事前相談の段階で一緒に見てもらうのが確実です。
6. 面貸し・業務委託の場合との違い
自分で美容所を開設する場合と、既存の美容所で働く場合とでは、必要な手続きが違います。
開設届の主体は美容所の開設者です。 美容師法第11条の届出義務は開設者に課されています。既存の美容所で働くのであれば、自分が開設届の名義人になるわけではありません。
既存の美容所で働く場合は、開設者側が従業者の届出をします。 東京都多摩小平保健所の案内では、開設者は資格の有無を問わず全従業者について、新規に雇用したとき、同一開設者の他店舗から異動してきたとき、退職したときに届け出るとされています。その店舗で初めての届出となる資格者は、伝染性疾患(結核、皮膚病)に関する医師の診断書の提出と免許証(本証)の提示が必要とされています(出典: 東京都多摩小平保健所 https://www.hokeniryo.metro.tokyo.lg.jp/shisetsu/jigyosyo/hokenjyo/tamakodaira/kankyou/riyoubiyoukuri-ninng/ribitodokede )。
美容師である従業者が常時2人以上になると管理美容師が必要です。 美容師法第12条の3は、この場合に美容所ごとに管理美容師を置くこととし、管理美容師は免許を受けた後3年以上美容の業務に従事し、かつ知事が指定した講習会の課程を修了した者と定めています。1人で始めた美容所に人が増えるタイミングは、この要件が発生するタイミングでもあります。
美容所以外の場所で美容の業を行うことは原則として禁止されています。 美容師法第7条は「美容師は、美容所以外の場所において、美容の業をしてはならない。ただし、政令で定める特別の事情がある場合には、この限りでない。」と定めています。この特別の事情は美容師法施行令第4条が定めており、疾病その他の理由により美容所に来ることができない者に対して美容を行う場合、婚礼その他の儀式に参列する者に対してその儀式の直前に美容を行う場合のほか、都道府県(保健所を設置する市・特別区にあっては市・特別区)が条例で定める場合とされています(出典: 厚生労働省 法令等データベース「美容師法施行令」 https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=79082000&dataType=0&pageNo=1 )。神奈川県の案内では、出張理容・出張美容を行うことができる場合として、この2つに加え、養護老人ホーム・児童養護施設その他これらに類する施設での施術、港湾に停泊中の船舶での乗組員への施術、興行場等での出演等の直前の施術、の計5つが挙げられています。同県は、出張理容・出張美容を行う場合に届出は不要としつつ、必要に応じて事前に管轄の保健福祉事務所またはセンターに相談するよう案内しています(出典: 神奈川県 https://www.pref.kanagawa.jp/docs/e8z/cnt/f762/shucchouribi.html )。
なお、いわゆる面貸しや業務委託の形態について、施術者を開設者の従業者として扱うのか、それぞれが別に美容所の開設者になるのかといった取り扱いを明示した公開情報は、今回確認した範囲では見つかりませんでした。契約の実態によって判断が分かれる可能性があるため、想定している働き方を具体的に説明したうえで管轄の保健所に確認してください。
開業前なら:確認から逆算したスケジュールで動く
これから開設する場合は、本記事で整理した「確認(確認済証の交付)」を起点にした逆算がそのまま当てはまります。事前相談は内装工事の着工前、開設届の提出、検査、確認という順序を、開業予定地を管轄する保健所の案内に沿って組み立てます。
すでにサロンを持っているなら:移転・増床・人員増で再び手続きが必要になる場合
すでに美容所を運営している場合でも、届出の義務は美容所単位で開設者に課されるため、移転や2店舗目の出店では、新しい所在地についてあらためて同じ「届出→検査→確認」の手続きが必要になります。また、美容師である従業者が常時2人以上になると管理美容師を置く必要があり(管理美容師は免許取得後3年以上の実務経験と知事指定の講習会修了が要件)、1人で始めた美容所に人が増えるタイミングはこの要件が発生するタイミングでもあります。既存の美容所で新たに従業者を雇用した場合も、開設者側が従業者の届出を行う必要があります。
まとめ
- 逆算の起点は営業開始日ではなく、確認を受ける日です。美容師法第12条により、確認を受けるまで美容所は使用できません。事前相談は内装工事の着工前で、複数の自治体が工事前・設計段階での相談を案内しています。
- 面積などの数値は都道府県等の条例で定められ、自治体で異なります。東京都は一作業室の床面積13平方メートル以上、大阪府は作業場と待合所の合計13平方メートル以上と、当てはめ方自体が違います。届出の期限、診断書の有効期間、手数料、検査日の曜日も同様です。
- 検査までに揃えるのは、消毒設備・消毒済/未消毒の容器・ふた付きの汚物箱・十分な数の器具と客用布片といった衛生側の設備です。個人の技術道具の追加は別の軸で考えられます。
- 本記事は公開されている法令と自治体の案内を整理したものです。個別の可否や日程は、開業予定地を管轄する保健所にご確認ください。
道具の側の準備については「美容師の独立開業・開店準備で揃えるべき道具ガイド【個人装備編】」にまとめています。
ご利用にあたって:掲載内容は一般的な情報提供を目的としています。法令の解釈や手続きの最終的な判断はご自身で行い、管轄の保健所にご確認ください。
Amazonと楽天市場で実物を見てみる
ここまで整理した観点で実物を比べたい場合は、Amazonや楽天市場の検索結果で価格帯やレビューを眺めると相場感がつかめます。特定の商品をおすすめするものではありません。