ロールブラシとデンマンブラシの選び方:公式仕様の「直径・行数・毛質」から読む

ロールブラシは直径で選ぶものだと思われがちですが、メーカーの仕様表を並べると、同じ直径でも毛質が変わると行数が倍近く違います。サンビー工業が公式ストアで公表しているロールブラシのうち24型番の直径と行数、デンマンブラシの列数という公式仕様をもとに、ブローブラシの選定基準を整理します。

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この記事の根拠

この記事は公開情報7件をもとに作成しています(最終確認日 2026-09-17)。

出典一覧を見る
  1. ロールブラシ|SANBI(サンビー工業株式会社 公式ストア) (確認日:2026年9月17日)
  2. サンビー工業株式会社|日本製ヘアブラシ販売・製造 (確認日:2026年9月17日)
  3. 【公式】デンマン D3 オリジナル スタイラー (7列)|デンマンブラシ日本公式ショップ (確認日:2026年9月17日)
  4. 【公式】デンマン D4 オリジナルスタイラー (9列)|デンマンブラシ日本公式ショップ (確認日:2026年9月17日)
  5. SR-552 やわらかい豚毛|SANBI(サンビー工業株式会社 公式ストア) (確認日:2026年9月17日)
  6. HR-402 かたい豚毛|SANBI(サンビー工業株式会社 公式ストア) (確認日:2026年9月17日)
  7. 美容師法(昭和32年6月3日 法律第163号)|厚生労働省 法令等データベース (確認日:2026年9月17日)

ロールブラシとデンマンブラシの選び方:公式仕様の「直径・行数・毛質」から読む

ブローブラシを買うとき、多くの人が最初に見るのは直径です。「太いほうがゆるく、細いほうが強く巻ける」という理解自体は間違っていません。

ただ、メーカーの仕様表を横に並べてみると、直径だけでは同じ太さの製品どうしを区別できないことがわかります。同じ直径で、行数が倍近く違う製品が並んでいるからです。

この記事では、メーカーが公表している仕様だけを根拠に、ロールブラシとデンマンブラシで何が比較でき、何が比較できないのかを整理します。特定の商品を推奨するものではありません。

ロールブラシで公表されている主な仕様

サンビー工業が公式ストアで公開しているロールブラシの一覧には、型番とともに毛の素材・全長・直径・行数が掲載されています(出典: SANBI 公式ストア ロールブラシ https://store.sanbi.net/categories/1870682 )。商品ページには柄の素材(天然木)も記載され、型番によっては重さ(例:SR-552は75g)も載っています(出典: SANBI 公式ストア SR-552 https://store.sanbi.net/items/22674509 )。ここでは、そのうち毛の素材・直径・行数を24型番について並べます。

型番毛の素材直径(mm)行数
LC-15ナイロン・豚毛3210
LC-20ナイロン・豚毛4214
LC-25ナイロン・豚毛4818
LC-35ナイロン・豚毛6320
SC-15ナイロン2912
SC-20ナイロン3515
RC-20ナイロン・豚毛3512
RC-25ナイロン・豚毛4418
MX-202ナイロン・豚毛3512
MX-252ナイロン・豚毛4216
MX-352ナイロン・豚毛5120
MX-502ナイロン・豚毛6224
MX-602ナイロン・豚毛7526
SR-302やわらかい豚毛3812
SR-352やわらかい豚毛4518
SR-402やわらかい豚毛5320
SR-402SPやわらかい豚毛5320
SR-552やわらかい豚毛6322
SR-702やわらかい豚毛7526
HR-222かたい豚毛388
HR-252かたい豚毛4510
HR-302かたい豚毛5312
HR-402かたい豚毛6314
HR-502かたい豚毛7516

(出典: 同上)

同じ直径でも、行数は毛質で倍近く変わる

この表を直径で並べ替えると、はっきりした規則が出てきます。

直径やわらかい豚毛かたい豚毛差
38mmSR-302:12行HR-222:8行4行
45mmSR-352:18行HR-252:10行8行
53mmSR-402:20行HR-302:12行8行
63mmSR-552:22行HR-402:14行8行
75mmSR-702:26行HR-502:16行10行

(出典: 同上)

かたい豚毛のHRシリーズは、同じ直径のやわらかい豚毛のSRシリーズより一貫して行数が少なく、最大で10行の差があります。 75mmでは26行に対して16行、つまり6割程度です。

行数の違いの理由はメーカーの商品ページでは説明されていませんが、HR-402(かたい豚毛)の商品説明では「硬い髪、毛の多い方向け」、SR-552(やわらかい豚毛)の商品説明では「かかりがやさしく」「やわらかい髪、細い髪の方向け」としています(出典: SANBI 公式ストア HR-402 https://store.sanbi.net/items/22405638 、SR-552 https://store.sanbi.net/items/22674509 )。

選ぶときに効く読み方

ここから、実務的な読み方が出てきます。

  • 「太さ」と「毛の硬さ」は別の欄です。 太いブラシがほしいのか、硬い毛のブラシがほしいのかを分けて決めます。混同すると、直径だけ合わせて手応えが違う、ということが起きます。
  • SR・HRシリーズの範囲では、同じ直径で行数が少ないほうが、かたい豚毛です。 ただし、行数と毛の硬さの対応はメーカーが説明しているものではないため、ほかのシリーズや他社製品にそのまま当てはめられるとは限りません。
  • ナイロン・豚毛のシリーズは、直径によって位置が変わります。 直径63mmで比べると、LC-35(ナイロン・豚毛)は20行で、SR-552(やわらかい豚毛)の22行とHR-402(かたい豚毛)の14行のあいだに入りますが、直径75mmではMX-602(ナイロン・豚毛)が26行で、SR-702(やわらかい豚毛)と同じです(出典: SANBI 公式ストア ロールブラシ https://store.sanbi.net/categories/1870682 )。

同社は毛染めブラシや、ブロー・ブラッシング用の獣毛ブラシ、スケルトンタイプなども展開しています(出典: サンビー工業 https://www.sanbi.net/ )。ロールブラシ以外を足すときも、同じ「公表されている欄は何か」という見方が使えます。

直径の刻み方

もうひとつ読み取れるのが、直径の刻みです。SRシリーズは38・45・53・63・75mm、HRシリーズも同じ38・45・53・63・75mmで揃っています(出典: SANBI 公式ストア 同上)。

SRシリーズとHRシリーズは直径が揃っているので、「同じ直径で硬さだけ変える」という買い足し方ができます。1本目で直径を決めてしまえば、2本目は硬さを変えるだけ、という進め方が取れます。

デンマンブラシは「列数」で分かれる

デンマンブラシのほうは、公式ページで公表されている数値がロールブラシより少なくなります。

公式の製品ページによると、D3は7列、D4は9列のモデルです(出典: デンマンブラシ日本公式ショップ D3 https://denmanbrush.jp/products/d3 、D4 https://denmanbrush.jp/products/d4 )。いずれも半円形のブラシヘッドとしずく型ハンドルで、ピンは先端が丸く滑らかな設計とされています(出典: 同上)。

D4については、「D3」よりピンの列が多く、一度に多くの髪をブローできるため、ロングヘアでもテンションをしっかりかけて伸ばせる、という説明が公式に置かれています(出典: 同上)。

公表されていないもの

一方、全長・幅などの寸法、ピンやクッションの素材、耐熱温度は、これらの公式製品ページには記載がありません(2026年9月17日に確認した範囲)。

これは重要な前提です。「耐熱性が高い」「クッション性に優れる」といった説明を見かけても、それが公式の仕様表に載っている値なのかどうかは、別の話になります。比較できるのは列数と形状まで、というのが公式情報の現状です。

同じことはドライヤーの風量欄でも起きています。公式仕様に載らない欄を無理に比べようとすると、根拠のない比較になります。この問題の詳しい整理は「美容室向けドライヤーの選び方」(/articles/hair-dryer-erabikata/ )で扱いました。

1本目と2本目の決め方

公表されている欄だけで決められることを、順番にすると次のようになります。

  1. ロールブラシの1本目は、よく扱う長さに合う直径で決めます。 SRシリーズとHRシリーズは直径が揃っているので、この2シリーズの中なら、ここを先に決めても後の選択肢が狭まりません。
  2. 毛質は、扱う髪質で決めます。 メーカーの商品説明では、HR-402(かたい豚毛)は硬い髪・毛の多い方向け、SR-552(やわらかい豚毛)はかかりがやさしく、やわらかい髪・細い髪の方向けとされています。同じシリーズのほかの直径の商品説明までは、本記事では確認していません。
  3. 2本目は、直径を変えるか硬さを変えるかのどちらかにします。 両方いっぺんに変えると、どちらが効いたのか判断できません。
  4. デンマン系は、列数で決めます。 ロングヘアを扱う頻度が高いなら列数の多いほう、という公式の説明に沿えば足ります。
  5. デンマン系の寸法や耐熱の比較は、公式情報の上では成立しません。 ここを重視するなら、実物を手にとって判断する項目になります。

ブラシも客の頭皮や毛髪に触れる器具です。美容師法は、美容の業を行うときに皮ふに接する器具を客一人ごとに消毒することを定めています(出典: 厚生労働省 法令等データベース「美容師法」 https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=79081000&dataType=0&pageNo=1 )。消毒方法の区分と、それを踏まえた本数の決め方は「理美容器具の消毒と衛生管理の基本」(/articles/kigu-shoudoku-eisei-kanri/ )にまとめました。道具全体の優先順位は「美容師の独立開業・開店準備で揃えるべき道具ガイド【個人装備編】」(/articles/dokuritsu-kaigyo-dougu-guide/ )で整理しています。

まとめ

  • ロールブラシの公式ストアには、毛の素材・全長・直径・行数などが掲載されています。直径だけでは製品を区別できません。
  • 同じ直径でも、かたい豚毛のHRシリーズはやわらかい豚毛のSRシリーズより行数が少なく、75mmでは26行に対して16行と、6割程度になります。
  • 「太さ」と「毛の硬さ」は別の欄です。行数と硬さの対応はSR・HRシリーズで見られるもので、メーカーが説明しているものではありません。
  • SRシリーズとHRシリーズは直径が38・45・53・63・75mmで揃っているので、「直径を固定して硬さだけ変える」買い足しができます。
  • デンマンブラシで公式に比較できるのは列数です。D3が7列、D4が9列。D4はD3よりピンの列が多く、ロングヘアでもテンションをしっかりかけて伸ばせると公式に説明されています。
  • 寸法・ピン素材・耐熱温度は、確認した範囲では公式製品ページに記載がありません。この欄は公式情報の上では比較できません。
  • 本記事の根拠は、メーカーが公表している仕様と、衛生面の法令(美容師法)だけです。手に持った感触や仕上がりの好みは扱っていません。

ご利用にあたって:掲載内容は一般的な情報提供を目的としています。仕様は各メーカーが2026年9月17日時点で公開していた内容にもとづくもので、変更される場合があります。購入や利用の最終的な判断はご自身で行ってください。

Amazonと楽天市場で実物を見てみる

ここまで整理した観点で実物を比べたい場合は、Amazonや楽天市場の検索結果で直径や行数の表記、価格帯を眺めると相場感がつかめます。特定の商品をおすすめするものではありません。

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